耐震性が心配な建物とは
いつ大きな地震災害が起こっても不思議ではない土地の上に住んでいる私たちは、常に地震に対する備えをしなければなりません。
防災用品を準備しておくことや避難場所を確認しておくこと、そして避難場所への経路などを事前に確認しておくことなどはとても大切です。
そして、日々の生活の基盤となる住居を守るということもとても重要な防災対策と言えます。
では住居の防災対策とはどのようなことでしょう。
それは地震の揺れによって倒壊することのない、強い家にすることに他なりません。
最近は耐震補強の技術も向上し、既存の建物に対しての耐震補強工事も手軽に行えるようになってきました。
耐震補強は家そのものを守ると言うことのみならず、家族の命や財産を守る上でも非常に大切なことです。
火災保険や地震保険に加入していたとしても、家を建て替える費用全額が保障されるわけではありませんし、大切な家族の思い出はお金では買うことのできないものです。
最近は政府による補助金政策などの効果もあり、リフォームをする家庭が増えています。
しかしその多くは断熱性の向上であったり、見た目をよくしたりするものです。
断熱性や見た目ももちろん大切ですが、大切な命や財産を守るためにも、耐震補強リフォームを検討してみましょう。
こんな住居は要注意
耐震補強をする際には事前に耐震診断をすることが大切ですが、まずはどのようなタイプの建物が地震に弱いとされているのかを見てみましょう。
まずは建築された年代についてですが、1981年6月に建築基準法が改正されたため、それ以前に建てられたものは強度が弱いと考えられます。
次に建物が建っている土地の地盤です。
日本は軟弱な地盤が多く、軟弱地盤は同じ地震でも揺れが大きくなるという特徴があります。
比較的小さな地震でも液状化現象が見られるような土地の場合には注意が必要と言えます。
次に建物の老朽化です。
仮に築年数が新しいものであっても、湿気や水漏れなどによって基礎や柱が傷んでしまっているという場合があります。
基礎のコンクリートがもろくなってしまっていたり、構造上重要な柱に腐食があるような場合には当然強度がなくなってしまいます。
最後に建物の構造上、耐震強度が弱いと診断されるものがあります。
例えば、1階が店舗や駐車スペースなどになっていて柱の数が上階と比較して少ないような建物は耐震性が低いと考えられます。
実際にこれまでに発生した大地震でも、このような建物は1階部分が押しつぶされてしまっている事例が数多く報告されています。
またオーバーハングと言って、2階部分が1階よりも飛び出ている構造の建物がありますが、こういった構造も耐震強度と言う面では難点と言えます。
これ以外にも様々なポイントはありますが、心配な場合にはまず耐震診断を受けてみましょう。